6月15日(木)
【UNI】午後、いつものカフェへ行く。アイスコーヒーにしたエチオピアなんたらがおいしかった。2時間くらい喉の奥で香っていて最高だった。読みかけの本をガンガン読む。小田垣有輝『地の文のような生活と vol.2』。芽論総太『溺れ、あぶくになりて』。本屋ウニとスカッシュ店主河原康平『インポータントタイム 〜本屋ウニとスカッシュ開業記』。どれも身体の一部を削りながら書いているような。それはきっと素直さ、切実さ、書くことで昇華するしかない心から来ている。「今」のこのやりきれなさをクリップできるのが本のいいところだ。YouTubeなんかバンされたら終わりだし。でも本は書き手の命がつきてもひとんちの本棚には残るし。
店主にここのコーヒーが美味しい、すごく好み、と照れながら伝えたら、とても喜んでくれた。コーヒーを誉められるのが一番嬉しい、と。わたしはコーヒーが好きで、コーヒー教室に通ったこともある。ここのコーヒーは、東京でかなり美味しくて有名なお店のコーヒーを思い出す。でもそれがどこだったか思い出せない。
【かとう】洋服を選ぶ感覚が狂っているのか、毎日おかしなかっこうばかりしているような気がする。自分が自分じゃないみたいに感じるかっこう。おしゃれなかっこうとかしたいな。職場の人から手作りマスタードをもらった。大量にもらったけど、ソーセージにつけるしか使い方を思いつかない。夕飯に、焼肉用の豚肉を焼いて、それにたっぷりつけてみたら、マイユのものより辛くて、すごく美味しかった。マスタードって手作りできるんだね。焼いたカジキとかにつけても美味しそう。
【クララ】遅番。会社に行く時に通る私立大学は門がいつも開いていて、生垣の低木がもりもりと歩道にせり出している。その数メートルだけ、土と植物が発する青いにおいがひんやりとした膜で真空パックされていて、神社の森にワープしたようなマイナスイオン効果がある。夏の暑い朝の方が、夜通る時よりそのにおいがいっそう濃い。アップルウォッチの充電器のケーブルがなぜがタイプCで、家にタイプCを差し込める充電器がなくて困った。アップルってそういうイケズなとこある。
社内のディスプレイコンテストにエントリーするの撮影をする日。撮影担当のせっかちな上司はいつも予定よりも早く来て急かすからと、T川さんと準備を進めていたら、案の定2時間早くやって来た。T川さんを捕まえていろいろと指示をするので、撮影より上司の対応に疲れてしまった。ほどほどにイモっぽい演出ができたと思う。このイモっぽさを例えるなら、電話機の下にレース編みの座布団を敷く感じ。生活に沿ったイモっぽさ。嫌いじゃないし、理解できるイモっぽさ。
文芸ユニット るるるるん
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付箋小説・旅日記・座談会などもりだくさんです。
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