1月24日(水)
【クララ】定休日。昨夜はお菓子、お酒、眠剤を摂取したのちすとんと眠れた。早朝に目が覚めたとき夢の途中にいて、慌てて二度寝した。目覚める前の夢で、わたしはかとうさんの愛猫あくびちゃんを預かっていた。長椅子がズラーッと並んだ区役所の待合のような場所で座っていると名前を呼ばれ、席を立った。バケツを持って窓口に向かおうとしたら、案内係に「動物のバケツは置いていってください」と言われ、仕方なく長椅子にあくびちゃんの入ったバケツを座っていた場所に戻した。手続きをしている間、バケツから目を離さないように努めていたが、戻ってみるとバケツごとあくびちゃんはいなくなっていた。家族旅行に行かなくてはならず、あくびちゃんの盗難届を出して、両親と五人の弟一家と一緒に旅行に行く。幹事の弟は何も段取りしておらず、宿や食事の予約も取っていなかった。大学生の姪がアプリで探してくれ、やっと予約が取れたディスコに入った。通されたのは金魚鉢のようなVIPルームだった。両親があまりに居心地が悪そうなので、牛丼を食べている姪をせっついて宿泊場所を探してもらうも、隣県のカラオケボックスしか見つからず、カラオケでオールするしかないということになった。かとうさんが悲嘆に暮れる姿が浮かんで、元いた場所にあくびちゃんを探しに行こうとするのだけど、道に迷って何度もカラオケボックスに戻ってしまう。街角で座り込んでいる男性が「まーざーねいちゃる」と言って指を指してくる。着ていたTシャツにはジム・モリスンの顔を囲むように「MOTHER NATURE」とプリントされていた。これは、昨日かみのけモツレクさんとのペケでのやり取りが影響しているに違いない。楽器を持って飲食店に入るとき、席から離れた場所に楽器を置かせてもらうことがあるのだけど、手元から離れた瞬間に気が緩んで楽器の存在を忘れてしまうことがある。わたしの脳の特性だと視認できないものはゴースト化してしまうらしい。手荷物が2個口を超えると、どれか一つ置き忘れてしまうことはしばしばある。紛失したことがないのは、人々の善意のおかげだ。ハス茶とSALTYの抹茶味は、奇跡のマリアージュだった。
【かとう】クララの夢、そのまま小説にしたい。バケツで猫を預けるのがいい。
友人の猫が亡くなってしまった。ぐれちゃん。あくびが小さいときに身を寄せていたおうちの猫で、ぐれちゃんはふたりの息子がいて、ずっとその親子三匹で友人のおうちで暮らしていた。ぐれちゃんは誰もが認める美猫なんだけど、とても気が強くて怖い。息子たちにも容赦のない鬼母だった。あくびがそのおうちに身を寄せていたときに、猫パンチの洗礼を食らったこともある。そのぐれちゃんが病気になって、私は毎日Xでその様子を見ていた。友人がアップしてくれる写真のぐれちゃんは、病気なんて信じられないくらいきれいだった。だから、回復はよもや難しいとしても、こんなに早く死んでしまうなんて、何かがブツリと断ち切られるような絶望を感じた。友人はきのう、会社を休んでいた。ずっとぐれちゃんのそばにいたんだろう。ぐれちゃんはそういう日に旅立った。とてもとても頭が良くて、優しい子だったんだとわかる。友人は今、身が引き裂かれるほどつらいだろう。でもぐれちゃんの息子たちがいる。しろちゃんとくろちゃん。彼女の猫たちとの愛の日々は続く。私はそれをこれからもずっと見続ける。ぐれちゃん、きっとまだKさんのそばにいるね。
【UNI】みんなの脳の中に猫がいる日だ。わたしはスレッズでかわいい猫画像を見つけたんだけど、その子はあえなく能登地震で天に召されたことが先日わかったのだという。能登には、ペットが行方不明だから二次避難を見送っている人が多いのだということ。ペットだけでなく、家畜の牛も水不足でかなり厳しい、と…。なんとかなりませんか…
朝、ウォーキングに出たけど風が冷たくて痛い。頭がぼーっとするような感じ。こういうのは全部気圧とか寒さとかのせいにする。午前中のんびり休みながら仕事してたら、午後の作業が大変だった。顧客のパソコンにリモートアクセスして作業するんだけど、どうやっても表示がこれ以上大きくならない、というものがあって、目がめちゃくちゃ疲れた。一気に片付けてしまわないと混乱しそうだったので、3時間くらいぶっ続けで対応して日が暮れた。
夜はお好み焼きと、母がもたせてくれたパプリカのスープにした。スープがめちゃくちゃおいしかった。目の疲れからか、頭痛を起こしてしまった。
文芸ユニット るるるるん
新刊『るるるるんvol.4 ー付箋ー』発表！
付箋小説・旅日記・座談会などもりだくさんです。『るるるるん vol.3 ー鏡ー』も発売中。
