lulululunlulululun’s diary

文芸ユニットるるるるん。 UNIとかとうひろみは3月クララと走りだす

2月2日(木)

2月2日(木)
【かとう】おじいちゃんの誕生日。もう死んでしまったけど、唯一私に似ている親族。面長で、喫茶店と読書が好き。好きな小説家は松本清張だった。4時起床でいよいよ長崎。まずは羽田へ。途中、事故渋滞でひやひやしたが無事に到着、うにちゃんと合流。飛行機の隣の席の男性が、「これはコーチです」というかんじのカジュアルシューズを履いているわかりやすいタイプのお金持ちでちょっと面白い。長崎へ着くととてもあたたかい。鰤の漬け丼をちゃちゃっと食べて、高速バスで出島へ向かい、クララと合流。私たちはいつも「ひさしぶり」なのに、再会の瞬間はだいたい無表情。照れてしまうからだと思う。まずは本屋ウニとスカッシュさんへ。この旅の最大の目的がこの本屋さんだ。るるるるんが結成してからずっとお世話になってきた。本当によくしてくださって、るるるるんが日本一売れている本屋さん。ちなみに「る」メンバーは誰一人長崎には縁もゆかりもない。長崎でなぜ売れているのか、いまだに誰にも答えが出せない。お店の中に入る時は誰も先頭になりたくないくらい緊張して、牽制し合う3人を、店主の河原さんが笑顔で迎えてくれ、なんだかやり遂げたような気持ちで胸が熱くなる。るるるるん結成以来の夢がひとつかなった。その後、長崎美術館や稲佐山の夜景など、ベタな観光をするなど。夜景の美しさは信じられないくらいで、東京の、高層ビルの夜景とは全然違う。町の光と生活の光と海。海のある夜景というのは、ふだん海を見慣れていないからかもしれないけど、すごく独特だ。稲佐山に連れて行ってくれたタクシーの運転手さんは、ずっと長崎の観光案内をしてくれて、福山雅治の実家にまで連れて行ってくれた。そのほかにも長崎の有名人をたくさん教えてもらう。原田知世役所広司さだまさしEXILEの人。私が「さだまさしって佐賀じゃないですか?」と聞いたときだけ「あぁ?!」とちょっと引っ掛かりを見せていた。さだまさしは長崎の誇りなのかもしれない。夜はDecchiのみなさん、444号室のみなさんと会って食事。みなさん本当に気持ちのいい方。るるるるんきっかけに文芸ユニットを作ってくれたなんてありえない話だ。幸せだ。お店で食べたお刺身・クジラ・焼き物・そしてハトシ!何を食べても美味しい。私は長崎にいたら幸せすぎてきっと小説なんか書いていないだろう。そうしたらこういう人たちと出会うこともなかったし、長崎に来ることもなかった。味のしないお刺身しか食べられない川崎に住んでいてよかったのかもしれない。今回の旅の目的のひとつ、ランタンも堪能できた。ランタンフェスティバルの会場の張り子のブタやパンダがかわいくなさすぎて、トラウマ級だった。そのあとおにぎり屋さんでおにぎりを食べて解散。長崎はおにぎりも名物だそうだ。ゆるく握ったあたたかいおにぎり。幸せの味。

【UNI】朝、三島から新横浜まで新幹線で移動。新横浜からバスで羽田というルートが好きなのだが、事故渋滞というアナウンスに青ざめる。でもここから電車に振り替えても所要時間はさほど変わらなさそうだし、とにかく平日朝の品川駅で乗り換えなんてぜったいにしたくない。
バス待ちのあいだ、心細すぎて右隣に並んでいた男性に声をかけてしまった。左隣の女性はスマホゲームをしていて心の強い人だった。話しかけられなかった。声をかけた人は羽田に降りてからも「なんとかなりそうですね」と優しく応援してくれた。
長崎に飛ぶ。暑い。アドレナリンがわいているからだろうか。世界のトラム番組を繰り返しみているわたしにはたまらない街、長崎。番組のBGMが脳内に流れる。
そしてウニとスカッシュ。緊張してたまらない。でも河原さんが優しい。ぜんぜん写真を撮らなかったのを悔やんだ。
長崎のみなみなさんと緊張しつつ、お食事。出てくるものぜんぶがおいしい。ハトシなんて初めて聞いたよ。
〆はおにぎり屋さんが定番なんだという。〆だけど飲んでる人も多い。ギトギトのおっさんが女の子をナンパしてて、モルさんともりきっちゃんとわたしは「げ」「キモい」「共感性羞恥が沸く」と言い合った。

【クララ】るるるるん長崎旅DAY1。朝4時半に起きて6時半には中部国際空港に着いた。QRコードだけで搭乗手続きできるのが半信半疑で、しばらくうろつく。9時に長崎入りして、ふたりと合流するまでの約4時間、通りすがりの路面電車に乗って適当に散歩する。お昼はSNSのフォロワーさんに教えてもらったカフェで白ワインとトルコライス。ウニとスカッシュさんに向かうべく、蛍茶屋路面電車を降りると、前方の斜面にお墓が見えた。お墓でテンションが爆上がりすることは、これからもないと思う。(ウニスカさんの正面にはお墓がある)店主の河原さんにはやっぱり同じ種族の波長を感じる。お酒を飲みながら内なる河原さんを引き出したい…という探偵の血が騒いだ。夜景を見に行きたいと言っていたかとうさんと、会食までの短い時間に稲佐山へ。眼下に付箋小説に描きたかった光景が広がり、じんわりする。食事場所の割烹で、お刺身や郷土料理を選んでもらった。あまりお刺身が好きではないわたしだけど、長崎のお刺身はピカピカして甘くてとても美味しかった。アツアツのハトシをもっと食べたかった。帰りは中華街のランタンフェス会場へ移動して消灯の瞬間に立ち会った。UNIちゃんとDecchiのモリキチさんがイキイキとボケ合っていた。ふたりとホテルの部屋の前で解散したあと、こっそりコンビニに引き返して檸檬堂2缶とみたことない柿の種を買った。

 

文芸ユニット るるるるん
現在『るるるるん vol.3 ー鏡ー』発売中。
小説・対談等がるるるるんできます。

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