10月21日(土)
【UNI】朝ヨガ、朝食。ちょっとダサいタロット動画を見る。この人はたぶん近いエリアに住んでいる。
眼鏡市場へ。誰か連れてきたらよかった。なにが似合うのか自分ではわからない。わからないまま、選んだ。目が光に弱いので、薄めのカラーレンズにしてみた。紫色のカラーレンズがある。淡谷のり子！ ぐっとシニア感が出る。薄緑も昭和の芸能人っぽさがあっていい。ごく薄い茶色のレンズにした。外に出る仕事じゃないからいいと思うけど、どうだろう。
夕方、西宮北口のガーデンズへ。帰省のタイミングで何度か行ったことがあるのに、出る改札口を間違えて、連絡橋じゃなく地上を歩くことになった。大きな建物だから迷わないけど、地上からどう行くのかわからず、ちょっと不安。着いてマップを見ても無印がない。やっとシャンプーとコンディショナーを買い、コーヒーを飲みながら『あのこは貴族』を読んだ。映画でストーリーは知っていたけど、必死に結婚へとつき進む主人公を文字で追うと悲しくなってきて、涙がにじんだ。そのまま待ち合わせていた学生時代の友人の顔を見たら、ほっとして少し泣いてしまった。まるでわたし離婚でボロボロになった人のようだ。実際はそうじゃない。うまく説明できないので小説を読んだからということは伏せた。声が出にくくなるまで友人たちと喋りまくった。ふだん在宅ワーカーで人と喋らないからだ。友人Aが友人Bと奈良へ行った思い出を話すがBはまったく覚えていない。Aは逆にBがごはんをおかわりしたことも覚えていて、それはそれで可笑しい。Aは物言いがキツいんだけど、わたしが顔を見て泣いてしまったのはAだ。Bは「わたしの顔見ても泣いてや」と何度も笑顔を突き出してきて、笑った。
【かとう】東横インの朝。いつもなら4時とか5時に目が覚めてしまうのに、今日はアラームに起こされて6:30起床。荷物を段ボールに詰めて大物を送ってしまい、朝食に向かう。宿泊した東横インはできたばかりで14階建て。どこもかしこもピカピカできれいなんだけど、宿泊客も多くて、2台のエレベーターで人が捌ききれていない。なかなかエレベーターに乗れない。朝食会場は14階で、眺望が素晴らしい。東横インは通常、受付ロビーがそのまま朝食会場になるので、だいたい1階で眺めもへったくれもないんだけど（しかも狭い）、東横インの朝食史上最高の眺めとゆとりだった。チェックアウトして長野県立美術館へ。長野県立美術館は建て直したばかりとあって、ものすごくきれい。池田満寿夫の特別展を見た。私には少し難しい。良さがわからなかった。常設の東山魁夷館へも行ったけど、こちらはスタンダードで、難しいとか簡単とかではなく、対照をただ描きたいという純粋な気持ちだけでできているようで（それも情熱とかそういう大袈裟なものではなくもっとシンプルなもの）、好きだった。池田満寿夫には野心のようなものを感じてしまっていることに気づく。それがたぶん苦手だったのだ。くろはむさんと落ちあって昼ごはんへ。くろはむさんは私の猫、あくびの2番目のお母さん（1番目は産みの母の実母猫、3番目は私）。自殺しそうになっていたあくびを拾って、救って、育ててくれた人だ（ちなみに当時あくびは「タマちゃん」という名前だった）。Twitterではやり取りしているけど、実際に会うのは5年ぶりくらい。嬉しくて涙が出そう。くろはむさんがいなかったらあくびは生きていない。とても尊敬できる女性で、素晴らしい友人なのだ。全個室の料亭で贅沢すぎるお料理をいただき、話は尽きない。今は太り過ぎてしまったあくびのことを、それで全然いい、かわいいと言って全肯定してくれる。ランチのあとは善光寺近くの皎天舎さんという本屋さんへ。こちらは今までまったく知らなかった本屋さんだったんだけど、教えていただいて足を運んだ。雑貨もあってカフェもあり、選び抜かれた本が並んでいる一分の隙もない素敵な本屋さん。想像してたのと全然違うぞ！と思いながら棚をめぐっていると、生活綴方の出版物のコーナーがかなり大きく取られていて、そこになんと「小さい本屋の小さい小説」が何冊か置いてあった。感動して思わずお店の人に「これ私が書いたんです」と言うと、綴方に懇意の店主さんで、思わず話が盛り上がった。そして私はここでついにレーモン・クノーの「文体練習」を買った。いい本屋さんを教えてくれてありがとうございます。くろはむさんのおうちに移動して、くろはむさんの家の猫たちに挨拶。美猫さんだらけ。用心深い猫さんたちなので触ることはできない。でもずっと近からず遠からずで視界の中にいてくれてかわいかった。くろはむさんに長野駅まで送ってもらい、冷凍のおやきを買って（野沢菜と茄子！）、長野ともお別れ。しばらく続いた旅行もここでいったん終了だ。この日記を東京行きの新幹線の中で書いています。
【クララ】遅番。土日は早起きしなくていいので、起きてすぐにベッドから出ずに枕元に置いてある詩集をめくったりドラマ『さまよう刃』の続きを見たりのんびりしすぎて、知らず知らずのうちに時間ギリギリになっていた。首を寝違えて、ギクシャクと動く。適当に家事を済ませ、3分で化粧をして前髪にドライヤーをあてた。マスク着用だし、会社におしゃれのわかる人はいないし、ノーメイクでもいいくらい。こうやってどんどん老けていくのだ。
ライフログを取るツールをひとまとめにしないと、記録するという行為がとても面倒に感じてしまう。あれこれいろんなアプリを試して、しばらく放置していたLifebearに一本化できることがわかった。スケジュールの他に日記とノートの機能がついているのがとてもいい。保存先が分散していたSNSで拾った料理のレシピを、Lifebearのノートにまとめるなど。
iPadだけではなくiPhoneの改行も動作がおかしくなっている。勘弁してほしい。
Amazonのセールで買ったアイロンやモバ充などが次々と届いた。いつもはコンビニ受け取りにしているけど、先日「髪型かえました？」と聞かれたのが恥ずかしかったので（そのときに限って何も買わなかった）、今回初めてロッカーで受け取った。簡単だし気が楽。モバ充の寿命が尽きたと思って買い換えたのだけど、買い替えた途端に古いモバ充が復調した。あと一週間早く元気になって欲しかった。アイロンは説明書を読まないと使えそうにない。地図や説明書を読み解くのが本当に苦手。感覚で使える説明書要らずのアップル製品は、わたしのようなタイプにはありがたい。
寝違えを治すために、脇の下のストレッチをしながらウォッカソーダ2杯。
文芸ユニット るるるるん
新刊『るるるるんvol.4 ー付箋ー』発表！
付箋小説・旅日記・座談会などもりだくさんです。
『るるるるん vol.3 ー鏡ー』も発売中。
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