lulululunlulululun’s diary

文芸ユニットるるるるん。 UNIとかとうひろみは3月クララと走りだす

9月17日(日)

9月17日(日)
【UNI】夜中3時に頭痛で起きた。水をがぶがぶ飲んで、市販薬を飲みしばらく待った。これはあかんな、と思い、処方薬のラスト一錠を飲んで寝た。それがうまくハマって、朝には痛みはほぼおさまっていた。ただし副作用でフラフラして虚脱感がひどい。オンライン読書会は体が持たなさそうだったので欠席の連絡を入れた。二時間半、と長丁場なのだ。
昼、お蕎麦とお惣菜。コープさっぽろのコロッケ、おいしい。静岡でもときどきコープのお惣菜を買っていたけど、コープさっぽろは断然おいしい。
夜、ネットサーフィンをしていてFUDGEのインテリアページですてきなお部屋を発見。ここの、全部くださいっ!!

【クララ】突きつけられた午後休。桐生に行きたくてダメもとで休暇申請していたのに通らなかったのを気の毒に思ってくれたのか、特技が立ち寝の店長が午後休をくれた。ピアノの調律をみに実家に行き、空き部屋で小説を書いた。そのまま実家で夕飯を食べることになった。野手から投手に転向したドラゴンズのネオくんが明日登板すると父が盛り上がっていた。受けるかもしれない白内障のレーザー治療のことを聞くなど。母からは整形外科のリハビリの話を聞いた。中指から小指にかけて力が入らないのは、背中の筋肉が弱っているせいらしい。「歳も歳だから悪くならなければオッケーでしょう」というようなことを医者に言われたと怒っていた。まだまだ元気だ。

【かとう】4時半起床。早く起きすぎてしまう。前の日に食べすぎていておなかが張っているので、B-lifeで腸活的なストレッチを探して20分ほどやる。YouTubeを見たり支度をしたりゆっくりしてから朝食を食べに行ったが、朝食会場が満席だったので部屋に持ち帰って朝ごはん。東横インは、無料の朝食がついてくるのが素晴らしい。お弁当容器に雑に詰めたのを写真に撮って、るるるるんLINEに送る迷惑行為をする。

 今日はまず足利へ移動。せっかくの初足利なのでM田さんと待ち合わせの時間よりも1時間早く行って、神社好きとしては織姫神社を見ようと思った(あとから聞いたらM田さんは織姫神社で結婚式を挙げたそう)。織姫神社は駅から徒歩20分くらいということで、すでに高温注意報が出ている中、歩くのは気が進まずタクシーを待ったが全然来ない。タクシー会社にも電話したが「全部出払っている」。GOでは「近くにタクシーがいません」。タクシーがどこにもいない。織姫神社に呼ばれていないことを強く感じ、あきらめて駅の待合室に戻って本を読みながら1時間過ごした。

 その後M田さんが迎えに来てくれて、まずは久叡館へ。ここは足利のアーティスト作品を収集しているご夫妻がご自宅にギャラリーを作って作品を見せてくれている面白くて貴重な場所。ここで見たかったのが牧田草平さんの作品だ。牧田草平さんはM田さんのだんなさんで、私は昨年M田さんにだんなさんのことを聞いたとき「変な彫刻作ってる変わった人」くらいなかんじで受け取っていたので、ここまでガチですごい芸術家だとはまったく知らず、イメージがひっくりかえってぐらぐらしたまま作品を鑑賞した。私は彫刻作品ってあんまり見たことがなくて、M田さんに解説してもらいながら見る彫刻作品はどれもとても興味深かった。ここにある作品は、作品の素晴らしさで完結していなくて、この作品にほれ込んで、買って、大切にかわいがっている所有者の存在も付加価値があって感動的だった。

 久叡館をあとにして、本日の目的地、群馬県立館林美術館の佐藤健寿展へ。写真は難しそうで私にわかるかなと不安だったけど、深い部分まで、ということでなければかなりわかりやすい内容で、好奇心と下世話な関心をもってして十分に楽しめる展示だった(M田さんが「世界ふしぎ発見」的に楽しめると言っていたのがとてもわかりやすい)。「こんな場所があるのか!」と思う写真が膨大に並び、人工的に作られたやばさ満点の中国のレジャー施設とか、研究のために死体が常時50体以上放置されている死体農場とか、絞めて直後のトナカイの肉も血も一滴もあまさず食べる人たちとか、見ているだけで、特に難しいことを考えなくてもとにかく面白い。私が特に興味を持ったのが、宗教とか霊性とか死とか、そういう側面で、日本もわりとやばい場所が多いことだ。やばい写真が続いたあとに冨岡製糸場の写真が続いて、「冨岡製糸場ってやばいのかな?」と思ったらそうではなく、今回の展示が群馬県なので、佐藤健寿が興味を持った群馬の場所も撮影したものだったそう。でもM田さんにそのことを言うと、「冨岡製糸場だって歴史的に見たらそうとうやばい」と言い、たしかにそこで働いていた女性たちのことを思うと、やばい以外何ものでもなく、M田さんは子供のころ、冨岡製糸場を見学したときのにおいのすごさもやばかったと言い、たしかに蚕を煮ているということはあの中の虫が煮えているということで、おびただしい数のそれはとんでもない悪臭を放っていただろうと思うと、佐藤健寿がそこまで含めてメッセージにしていたのならそれはすごいなと思った。

 佐藤健寿展を見終わってから常設展へ向かう。群馬県立館林美術館ではフランソワ・ポンポンの作品を常設していて、私は今回ポンポンのことを初めて知った。M田さんは「彫刻はいろんな角度から見て楽しめて、いろんな角度から見て完璧なのはデッサンが完璧だからで、その立体をシルエットと一緒に見るとまたいい」など、私からするとそうだったのか!の連続ののポンポン愛を感じる解説をしてくれて、それを聞きながら見ていたら、私までポンポンを愛し始めてしまったようで、「フクロウ」「ヒグマ」「ほろほろ鳥」の完璧なフォルムと愛らしさを、何度も何度も見てしまう。小さいところにもグッとくる。すごくシンプルで、余計なものがなくて、そこから独特な寂しさと愛らしさがにじみ出ていて、特に「ヒグマ」は、いつも手元に置いて眺めて撫でたい。このヒグマにまた会いに来たいと思った。レプリカもあったけど買えなかったので、ヒグマとフクロウのポストカードを買った。

 一本早い特急に乗れそうだったので、M田さんに館林の駅まで送ってもらい、一路北千住へ。今回はM田さんやこぐまブレッドさんの車に乗せてもらって、一度もタクシーを使わなかった。本当にありがとうございました!館林の駅のホームは尋常じゃない暑さで、「私は今、あの有名な館林の暑さを体感している!」と無駄にテンションを上げてみる。館林からだと北千住は1時間弱と近く、車中大したこともせず、YouTubeを見ていたらイヤホンが壊れたのでAmazonで急いで注文するなどしていたらもう到着していた。帰りにコンビニで餃子とヨーグルトを買って晩ごはんにした。家に帰ると猫が鳴きながら躍り出てきた。

文芸ユニット るるるるん
新刊『るるるるんvol.4 ー付箋ー』発表! 
付箋小説・旅日記・座談会などもりだくさんです。
『るるるるん vol.3 ー鏡ー』も発売中。

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